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特集 運動療法
Ⅷ.内部疾患に対するの運動療法
心筋硬塞(冠動脈疾患)の運動療法
Therapeutic Exercise of Atherosclerosis
荻島 秀男
1,2,3
Hideo OGISHIMA
1,2,3
1東京都養育院附属病院リハビリテーション部
2東京都老人綜合研究所リハビリテーション医学部
3高知リハビリテーション学院
pp.1143-1147
発行日 1976年12月15日
Published Date 1976/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518101385
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Ⅰ.はじめに
我国ではここ十数年来死因の第1が脳血管障害であるが,欧米においては心臓疾患が文句なしに第1位である.しかし最近の日本人の生活パターン,食生活の変化などをみると将来は欧米に準じる感が強い.Keysの報告では世界各国で生活している日系市民の中で米国在住二世の心筋硬塞による死亡率が欧米人と同程度であることからも日本人の死因に関する将来像がうかがわれる.
運動療法の中の専門的一分野として冠不全,心筋硬塞に対してのトレーニングがセラピストにとっても重要になることはあきらかであり早期離床,早期のリハビリテーションは心疾患に対しても云えることである.我国においても一般的に言えることは40~55歳の年齢層で100人中1人は器質的な冠疾患を有しその半数は狭心症を呈し更に半数は心筋硬塞まで発展することが知られている.また高年者でも脳卒中の患者で心筋硬塞を合併していることが少なくなく,ある意味では両者とも循環系の疾患と云えるであろう.
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