Japanese
English
臨床経験
術後ガングリオンの再発により回復が遅延した肩甲上神経麻痺の1例
Compression Neuropathy of the Suprascapular Nerve Caused by a Ganglion : Deiayed Recovery due to Recurrence of Ganglion : A Case Report
浪花 豊寿
1
,
小川 清久
1
,
宇井 通雅
1
Toyohisa Naniwa
1
1慶應義塾大学医学部整形外科学教室
1Department of Orthopaedic Surgery, School of Medicine, Keio University
キーワード:
suprascapular nerve palsy
,
肩甲上神経麻痺
,
ganglion
,
ガングリオン
,
inferior transverse scapular ligament
,
下肩甲横靱帯
Keyword:
suprascapular nerve palsy
,
肩甲上神経麻痺
,
ganglion
,
ガングリオン
,
inferior transverse scapular ligament
,
下肩甲横靱帯
pp.1063-1065
発行日 1997年9月25日
Published Date 1997/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902263
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抄録:棘窩切痕部のガングリオンによる棘下筋単独麻痺に対し手術的治療を行ったが,ガングリオンの再発により回復が遅延した1例を報告する.症例は41歳男性で,下肩甲横靱帯を切除しガングリオンを全摘出したが,術後7カ月に至っても回復を認めず,MRIによってガングリオンの再発が明らかとなった.以後,2回の穿刺吸引を施行した.術後1年8カ月に至り,MRI上ガングリオンは依然存在していたが,臨床上および筋電図上の回復傾向を認めた.ガングリオンの再発を完全に防止することができない以上,手術においては下肩甲横靱帯を切除し棘窩切痕部でのトンネル構造を開放することが最も大切であると考えられた.
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