Japanese
English
特集 精神障害者のリハビリテーション
精神保健福祉法への改定をめぐって
Law concerning Mental Health and Welfare for the Mentally Disabled and Community-based Rehabilitation.
渡嘉敷 暁
1
Satoru Tokashiki
1
1埼玉県立精神保健総合センター
1Saitama Comprehensive Mental Health Center
キーワード:
精神保健福祉法
,
リハビリテーション
,
社会復帰施設
Keyword:
精神保健福祉法
,
リハビリテーション
,
社会復帰施設
pp.599-605
発行日 1996年7月10日
Published Date 1996/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552108142
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はじめに
編集者から与えられた主題は,障害者基本法や精神保健福祉法等の成立についての歴史的意味,問題点,今後の制度の方向性である.大方の読者の日常活動から離れたことになるので読みにくいと思うが,お許し願いたい.
精神保健法から「精神保健及び精神障害者福祉に関する法律」(以下,精神保健福祉法と略.平成7年7月施行)への改正の主要点は,法の目的に精神障害者福祉が加わったこと,精神障害者保健福祉手帳制度の創設,福祉工場および精神障害者社会適応訓練事業(これまでの通院患者リハビリテーション事業)が法に規定されたこと,市町村の役割の明示,公費負担医療の保険優先化などである.
法改正の直接的契機として,障害者基本法の成立(平成5年12月)により精神障害者が障害者福祉の対象となったことがあり,その背景には,昭和58年以来の「国連・障害者の10年」が,わが国に与えた思想的影響,それに並行して精神科リハビリテーションの経験から生じてきた精神障害者に対する考え方の変化があるので,ここでは精神障害者のリハビリテーションに焦点を当てて話を進めていきたい.
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