Japanese
English
特集 下腿義足
下腿義足の軽量化
Light Prostheses for Below-Knee Amputation.
川村 次郎
1
,
田中 秀積
2
,
谷 裕司
2
,
黒石 義明
2
Jiro Kawamura
1
,
Hidezumi Tanaka
2
,
Yuji Tani
2
,
Yoshiaki Kuroishi
2
1大阪労災病院リハビリテーション診療科
2川村義肢株式会社
1Physical Medicine and Rehabilitation, Osaka Rosai Hospital
2Kawamura Orthopedic Appliance Co, LTD
キーワード:
下腿義足
,
軽量化
,
材料
,
構造
,
超軽量義足
Keyword:
下腿義足
,
軽量化
,
材料
,
構造
,
超軽量義足
pp.945-949
発行日 1995年11月10日
Published Date 1995/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552107975
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はじめに
義足の軽量化は切断者のエネルギー負担を軽減するだけでなく,遊脚相に義足が抜け落ちようとする傾向を弱める.大腿義足のような吸着サスペンションが困難な下腿義足では,ピストン運動をどのようにして少なくするかが現在も重要な課題であるが,軽量化はサスペンションに対する負担の軽減にも役立つのである.
義足の適切な重量に関しては,たとえば大腿義足では下腿部以下をあまりに軽く作りすぎると膝継手の振子運動の制御が困難になると考えられているが,下腿義足に限っていえば軽量化によって切断者が失うものはない.しかし実際的には軽量化によって必要な強度が不足してはならないわけであり,軽量化と強度を両立させるために高価な材料や高度の技術を用いて義足の製作費が高価になりすぎても困るわけである.
本稿では実際に処方をする立場から,軽量化に役立つ新しい材料,軽量化に適した構造について考えるとともに,われわれが用いている2種類の超軽量下腿義足の構造や特徴などを紹介する.
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