学会印象記
第31回日本リハビリテーション医学会学術集会に参加して
関 和則
1
1東北大学障害科学肢体不自由学分野
pp.1083-1084
発行日 1994年12月10日
Published Date 1994/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552107760
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東京ディズニーランドを横目にみながら,京葉線で幕張メッセへ.第31回となる今年のリハビリテーション医学会(1994年6月28日~30日)の会場へ着いたのは,初日の午前8時30分.昨年は仙台でリハビリテーション医学会の裏方として動き回っただけに,会場を見渡しながら,今学会の準備や運営に携わった慶応大学リハビリテーション科の皆さんの苦労にしばし思いを馳せた.2年に及ぶ学会準備の努力は,まさにこの3日間で報われるのです.
一息ついて早速電気生理(脳波)のセッションへ.初日朝の発表はつらいものだと重い足取りで席に着いたものの,活発な討論ですっかり眠気はさめてしまった.翌日の朝は不得手な磁気刺激のセッションの座長を仰せつかったが,これまた貴重な意見が相次ぎ,自ずと気持ちは昂った.科学技術としてのリハビリテーション医学の充実が叫ばれて久しいが,リハビリテーション医学における電気生理学的な診断技術の応用と開発は年毎に進歩のあとが著しく,この分野を中心としてリハビリテーション医学の科学性が確たるものになりつつあることは,喜ばしい限りである.この思いは,2日目午後の木村淳教授の特別講演「リハビリテーション医学と電気生理学」を拝聴し,またパネルディスカッション「神経損傷の臨床電気生理学的評価」を聴くことでさらに深まった.
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