学会印象記
第41回日本リハビリテーション医学会学術集会
染矢 富士子
1
,
八幡 徹太郎
2
1金沢大学医学部保健学科
2金沢大学医学部附属病院リハビリテーション部
pp.796-798
発行日 2004年8月10日
Published Date 2004/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552100639
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第41回日本リハビリテーション医学会学術集会は,2004年6月3日(木)から5日(土)の3日間,東京の京王プラザホテルにおいて開催された.東京大学大学院医学系研究科リハビリテーション医学の江藤文夫教授が会長を務められ,メインテーマは「リハビリテーション医療のさらなる展開に向けて―リハビリテーション医学教育の充実と普及」であり,長年の懸案となっている教育に関するセッションが随所にみられる内容となっていた.
まず,会長講演の「医学的介入の指標としての活動とリハビリテーション医学」では,これまでのご自身の研究の紹介を通して,高齢者の機能分類としてのADL(activities of daily living)に基づいた研究が予後評価をするうえで有用であることを強調され,今日話題となっている国際分類にも関わるものとなっていた.また,特別講演の「リハビリテーションと精神医学」では聖路加国際病院顧問の土居健郎先生より,精神分析医の立場から,病人の苦しみを医師がしっかり捉え,素人の理解できる言葉でよく説明することの重要性が示され,障害受容をさせるには病気ではなく病人を診る必要性が説かれた.
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