Japanese
English
論説
Motor Speech DisordersとDysarthriaをめぐる定義および翻訳用語上の混乱と誤りについて
Confusion and Errors Concerning Definition and Translated Terms for Motor Speech Disorders and Dysarthria.
西尾 正輝
1
Masaki Nishio
1
1旭中央病院小児科
1Department of Pediatrics, Asahi General Hospital
キーワード:
Motor Speech Disorders
,
Dysarthria
Keyword:
Motor Speech Disorders
,
Dysarthria
pp.861-865
発行日 1994年10月10日
Published Date 1994/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552107712
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はじめに
国内では従来,dysarthriaは「麻痺性構音障害」,「運動障害性構音障害」,あるいは「運動性構音障害」として呼ばれてきた.他方,motor speech disordersもまた「運動性構音障害」として呼ばれ,dysarthriaとの間に述語上の混乱が生じている.そればかりでなく,motor speech disordersとdysarthriaの定義を確認し,従来これらに与えられてきた定義と翻訳用語について検討すると,国内では明らかな混乱と誤りが生じていることが指摘される.
Dysarthriaは約20年前から廣瀬や柴田,福迫らの先駆的功績により国内に紹介され普及してきた領域であるが,この領域の関心の高まりとともに生じてきた定義や述語上の混乱ならびに誤りは今後の適切な発展に関わる深刻なものであると思われる.そこで,本稿ではこの点について文献学的に検討することを目的とする.
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