特集 リハビリテーション・セラピストの教育
Speech therapistの教育
神山 五郎
1,2
1国立聴力言語障害センター言語課
2東大医学部
pp.22-24
発行日 1966年5月1日
Published Date 1966/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663905620
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はじめに
speech therapistなる身分法はまだない。また,その教育制度もない。但し,厚生省・国立聴力言語障害センター言語課では7名の課員が言語治療士(師)を命ずという正式な辞令をもらっている。これらの課員は昭和39年秋,臨時に行なわれた当センターに採用する言語治療師(士)のための国家公務員上級職試験(甲・乙)を受験して,その成績がよく(甲)試験に合格している。ご存知だと思うが,この試験は過去において高等文官試験と言われた高級官吏への登竜門の現代版である。したがって,これらの課員はその後1年以上の勤務をしたから,係長に任命されうる資格を獲得している。すなわち,全員が6等級以上の厚生技官である。
ちなみに,その7名の学歴を記して参考に供しよう。東京教育大学特殊教育学科1名,東京都立大学心理学科大学院(修士課程)1名,東京学芸大学心理学研究科(修士課程の1年分に相当する)。1名,東京大学医学部衛生看護学科(現在,保健学科)4名であり,全員学士以上の称号を持ち,内1名は修士の称号を持っている。最大の人材供給源は東京大学医学部の衛生看護学科(保健学科)であるが,同科からはその少ない卒業生のうち,ここ3年間(41年度も含めて)は,毎年少なくも3名(卒業生の約1/4)以上がspeech therapyを志望している。
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