Japanese
English
特集 慢性腰痛
力学的ストレスが椎間板の物性,栄養および代謝に及ぼす影響
Changes of Biomechanical Properties, Nutrition and Metabolism of the Intervertebral Disc under the Mechanical Stresses.
大島 博
1
,
平野 典和
1
,
石原 裕和
1
,
寺畑 信男
1
,
辻 陽雄
1
Hiroshi Ohshima
1
,
Norikazu Hirano
1
,
Hirokazu Ishihara
1
,
Nobuo Terahata
1
,
Haruo Tsuji
1
1富山医科薬科大学整形外科
1Department of Orthopedics, Toyama Medical and Pharmaceutical University Faculty of Medicine
キーワード:
力学的ストレス
,
椎間板
,
栄養
,
代謝
,
生体力学的特性
Keyword:
力学的ストレス
,
椎間板
,
栄養
,
代謝
,
生体力学的特性
pp.727-731
発行日 1994年9月10日
Published Date 1994/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552107684
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はじめに
現代社会においては腰痛に悩む人は多く,腰痛の予防を目的としたリハビリテーションに対する期待と需要はきわめて高い.疫学調査によれば全人口の約8割の人は生涯のうち何等かの腰痛を経験し1),重労働者の45%,タクシー運転者の60%が腰痛のため加療を受けたことがあるとの報告2,3)もある.
腰痛に対するリハビリテーションを指導する場合,椎間板の生理学的特性と変性の機序を理解したうえで患者を指導し,生活や労働のあり方を助言できることはきわめて重要であると思われる.
本稿ではまず椎間板の生理学的,生体力学的特性をまず述べ,次に力学的ストレスのもとで椎間板の栄養・代謝がいかに変動し椎間板変性に導くか,その予防対策はいかにあるかについて当教室の10年来の椎間板の基礎的研究成果4-11)をもとにまとめた.
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