Japanese
English
特集 歩行補助具の適応と訓練
神経・筋疾患について
Indication of Walking Aids and Rehabilitation Treatment for Neuromuscular Diseases.
宮野 佐年
1
Satoshi Miyano
1
1東京慈恵会医科大学リハビリテーション科
1Department of Rehabilitation Medicine, The Jikei University School of Medicine
キーワード:
神経・筋疾患
,
進行性筋ジストロフィー症
,
多発性筋炎
,
脊髄小脳変性症
,
歩行訓練
,
歩行補助具
Keyword:
神経・筋疾患
,
進行性筋ジストロフィー症
,
多発性筋炎
,
脊髄小脳変性症
,
歩行訓練
,
歩行補助具
pp.477-481
発行日 1993年6月10日
Published Date 1993/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552107376
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はじめに
神経・筋疾患の種類は多く,その症状も多彩である.歩行困難は,その多彩な症状のうちの一つの重要な症状である.歩行困難をきたすと努力性の歩行となり,エネルギー消費が多く,疲労し易く,関節や靱帯に無理な負担がかかり,疼痛をきたしやすく,さらに小さな外乱で転倒の危険を伴う.転倒の危険を回避し,歩容を改善するために杖や装具などの歩行補助具が用いられる.一般的に下肢の骨折で,免荷のため両上肢で松葉杖を使い1),片麻痺患者の歩行困難に患足に装具を,健側の手で一本杖が使われる.
しかし,神経・筋疾患においては,上肢もその疾患によって侵されていることが多いため,上肢を歩行補助具の操作のために使えないことが多い.
神経・筋疾患の範囲は広く,病態の違いによって用いられる歩行補助具も異なってくるため,代表的な疾患に絞って述べることとする.
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