Japanese
English
症例報告 悪性腫瘍とリハビリテーション
末期急性骨髄性白血病患者にリハビリテーションが関わった1例
Rehabilitation for an Endstage AML-A Case RePort.
笠井 史人
1
,
森 義明
1
,
水間 正澄
1
,
川手 信行
1
,
真野 英寿
1
,
依田 光正
1
,
神宮 俊哉
1
,
新垣 成子
1
Fumihito kasai
1
,
Yoshiaki Mori
1
,
Masazumi Mizuma
1
,
Nobuyuki Kawate
1
,
Hidetoshi Mano
1
,
Mitsumasa Yoda
1
,
Toshiya Shinguu
1
,
Seiko Aragaki
1
1昭和大学リハビリテーション医学診療科
1Department of Rehabilitation Medicine, Showa University School Medicine
キーワード:
急性骨髄性白血病
,
ターミナルケア
,
リハビリテーション
Keyword:
急性骨髄性白血病
,
ターミナルケア
,
リハビリテーション
pp.221-224
発行日 1993年3月10日
Published Date 1993/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552107317
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はじめに
従来,癌患者におけるリハビリテーションの目的は除痛や,骨腫瘍における切断と義肢,肺癌における肺理学療法,乳房切断術後の拘縮・浮腫対策などの臓器リハビリテーションが中心であった1).Lehmanは805人の癌患者のリハビリテーションニーズを調査したところ,最も多いニーズは抑うつ状態,知的活動の低下,器質的脳機能障害などの心理的問題に対するもので約40%の患者にみられ,ついで全身的筋力低下,ADL障害,痛みなどの問題に対するニーズが約35%の患者にあったという2).死に直面した患者は身体的苦痛はもちろんのこと,情緒面において大きな苦痛をもち,これらのcareにはチーム医療が求められる.
今回われわれは病名告知を受け,精神的不安が高まった末期白血病患者に対して医療チームをつくり対応し,特に作業療法が患者の精神的安定に大きく貢献した症例を報告する.
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