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特集 視覚障害者・聴覚障害者とリハビリテーション
視覚障害者・聴覚障害者のリハビリテーション―現状と課題
Rehabilitation of Individuals with Visual Impairments or Hearing Impairments: A Preliminary Report on the Present Situation.
河野 康徳
1
Yasunori Kawano
1
1国立身体障害者リハビリテーションセンター指導部
1National Rehabilitation Center for the Disabled
キーワード:
視覚障害者
,
聴覚障害者
,
リハビリテーション
Keyword:
視覚障害者
,
聴覚障害者
,
リハビリテーション
pp.183-188
発行日 1993年3月10日
Published Date 1993/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552107307
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リハビリテーションを問い直す
リハビリテーションの用語が流布するようになって久しいが,いまだにその概念や解釈の合意が定着したとは言えないもどかしさがある.例えばリハビリテーション医学を中心とする理解から,十人中八・九人が機能回復訓練場面をイメージし,あるいはリハビリテーション非人道論による脱医療・脱施設の運動を誘発したのは決して過去のことではなく,最近でも先進国の福祉はリハビリテーションモデルから生活モデルへ転換したとか.わが国のレベルはリハビリテーションからノーマライゼーションへの移行段階にある,といった発言が聞かれる.また機能回復の可能性ある者に対するものがリハビリテーションサービスであり,そうでない者に対するものは福祉サービスであるとする見解や,リハビリテーションは技術体系であり福祉は政策論であるとする見解もある.
そのようななかにあって,いたずらな混乱を避けるためにも,殊に本題のようなテーマを展開するに際しては,リハビリテーションの本義を問い直しておく必要があると思われる.
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