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増大特集 知っておきたいリハビリテーション・テクニック
日常生活動作訓練のテクニック
高次脳機能障害によるADL障害への対応―半側無視・注意障害
Hemi-neglect.
安藤 徳彦
1
,
林 恵子
1
,
梅村 文子
1
,
富田 昌夫
1
,
伊藤 良介
2
Norihiko Ando
1
,
Keiko Hayashi
1
,
Fumiko Umemura
1
,
Masao Tomita
1
,
Ryousuke Ito
2
1神奈川県総合リハビリテーションセンター
2横浜労災病院
1Kanagawa-ken Rehabilitation Center
2Yokohama Rosai Hospital
キーワード:
半側空間無視
,
片麻痺
Keyword:
半側空間無視
,
片麻痺
pp.921-926
発行日 1992年9月10日
Published Date 1992/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552107182
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半側無視総論
1.概念について
ここでいう左右半側とは本人の相対的・感覚的存在だが,感覚的空間には視覚的空間に加えて,聴覚,体性感覚(触覚・痛覚や運動覚に関わる),表象感覚(経験によって記憶された),身体部位(身体の所属意識に関わる)などが含まれる.したがってその障害は個別に独立していることもあり,日常生活上の障害と,単なる紙上検査の結果との乖離の原因になりうる.
ところで無視とは,感覚障害(視覚・聴覚・体性感覚すなわち一次性感覚の障害)や運動麻痺の存在とは相互に独立した関係にあり,この事実は無視を検査する際に運動・視覚・聴覚の障害に加えて,知能・言語・注意集中の障害などの影響も除外すべきで,単一概念による検査結果だけでは誤った結論を導く可能性も示している.
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