Japanese
English
特集 脊髄損傷とリハビリテーション工学
住宅・日常生活機器
House Adaptation and Equipments and Devices for Spinal Cord Injuries.
松尾 清美
1
Kiyomi Matsuo
1
1総合せき損センター医用工学研究室
1Department of Rehabilitation Engineering Research and Development, Spinal Injuries Center
キーワード:
脊髄損傷
,
住宅
,
日常生活機器
Keyword:
脊髄損傷
,
住宅
,
日常生活機器
pp.497-502
発行日 1992年6月10日
Published Date 1992/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552107093
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はじめに
脊髄を損傷すると,損傷部位や程度によって麻痺の状況が異なるが,リハビリテーション訓練を受け,残存機能を活用した生活方法を習得して家庭復帰していく.この過程の中で,我々リハビリテーションエンジニアは,障害受容の状況を加味しながら個々の身体状況に合った住宅や日常生活機器具の設計を行ったり,情報を伝達することが残存機能を活用する上で最も効果的であると考えている.
住宅や日常生活機器などを含めた生活環境を残存機能に適した状況に整備し使用することで,能力障害を減少させることができ,ひいては就業への自信と意欲につながることも少なくない.しかし,残存機能に適していない場合は,家族の介助負担が多くなるばかりでなく,障害をより重く感じ行動範囲の狭い閉じこもりがちな生活となることが多い.
今回は,総合せき損センターが開設されて現在までの14年間に,当研究室で行った住宅改造や日常生活機器具に関する研究や相談業務および住環境の経時変化調査などの経験をふまえ脊髄損傷者の住宅と日常生活機器具について報告する.
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