Japanese
English
実践講座 リハビリテーション医に必要な運動器のMRIの知識(6)
肩関節のMRI
MRI of the Shoulder Joint.
丸山 公
1
,
佐野 精司
1
koh Maruyama
1
,
Seiji Sano
1
1日本大学医学部整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Nihon University, School of Medicine
キーワード:
MRI
,
肩
,
運動器障害
Keyword:
MRI
,
肩
,
運動器障害
pp.657-664
発行日 1991年6月10日
Published Date 1991/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552106851
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はじめに
肩関節(glenohumeral joint)は多軸性のball and socket関節であり,半球形の上腕骨骨頭と浅い肩甲骨関節窩から成っている.
骨頭に比し関節窩は小さいため可動域は大きいが,不安定な関節で,その安定性の多くを関節包・靱帯・筋等の軟部組織に頼っている.しかも病変の多くはこれら軟部組織に発生するため,従来の検査法では病態を正確に捉えることはしばしば困難であり,肩関節周囲炎といった曖昧な診断名のもとに治療される機会が多いのが現実である.
MRIはこれまで弱点だった軟部組織の病態の把握に優れているため,肩関節においては非常に有力な診断法となりつつある.撮像法には多種あるが,ここでは一般に用いられているspin echo法(以下SE法)におけるT1強調画像(以下T1-w)およびT2強調面像(T2-w)を中心に,プロトン密度強調面像(PD-w),gradient field echo法(FE法)を加えて解説する.なお,撮像にはPhilips社製GYROSCAN S 15(1.5T)を用い,WrapまたはCircle型surface coilを用いた.
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