Japanese
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特集 リハビリテーション領域における嚥下障害
嚥下の生理
Physiology of Deglutition.
祢屋 俊昭
1
Toshiaki Neya
1
1岡山大学医学部第2生理学教室
1Department of Physiology, Okayama University Medical School
キーワード:
嚥下
,
嚥下相
,
嚥下反射
Keyword:
嚥下
,
嚥下相
,
嚥下反射
pp.591-596
発行日 1991年6月10日
Published Date 1991/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552106838
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はじめに
嚥下は栄養分の消化,吸収の過程の中で,最初に起こる生理現象で,私たちが摂取する食物を,口腔内から咽頭を経て食道に送り込み,食道蠕動によって胃に到達させるまでの過程をいう.嚥下は意識的に起こすことができるが,通常は反射性に起こり,口腔相(第1相),咽頭相(第2相)および食道相(第3相)に分けられている.食塊の嚥下の全経過に要する時間はヒトでは15秒以内で,第1相が数秒,第2相が1秒以内,第3相が約9秒である.水様物の嚥下はもっと短い時間で終わる.以下に嚥下の過程と嚥下反射の神経機構を概説する.
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