Japanese
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特集 子供のリハビリテーション
Ⅰ.子供のリハビリテーション
車椅子とseating system
Wheel Chairs and Seating System.
多田 俊作
1
Shunsaku Tada
1
1福岡教育大学障害児教育科
1Department of Disabled Children, Fukuoka University of Education.
キーワード:
小児リハビリテーション
,
車椅子
,
seating system
Keyword:
小児リハビリテーション
,
車椅子
,
seating system
pp.703-709
発行日 1987年9月10日
Published Date 1987/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552106594
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はじめに
椅子はもともと坐る為の道具であり,坐ることを前提に発達を遂げてきたが,近年,子供のリハビリテーション機器の一つとして,大きく変貌を遂げ,適応の幅を広めて坐るばかりでなく,上半身をおこして坐れるようにする為や,変形等を矯正してゆく為の椅子も工夫され,使われはじめている.
特にこの十数年来,全身性の痙性まひや不随意運動の強いCP児を中心に,筋ジスや脊髄疾患から寝たきり重障児にいたるまで,広く椅子が用いられる様になった.
椅子には,車椅子と座位保持椅子があるが,両者はルーツを異にしながら発達してきており,車椅子では諸種インサートやボルスター類が工夫されてその適応が広められ,近時全身を受け止めるバケットに台車がついたタイプがうまれている.
一方,座位保持椅子も諸種のパーツが生まれて多彩な障害に対応すると共に,素材にプラスチックが選ばれるようになり,モジュラー化とシステム化が進む一方機動性を増して車椅子と座位保持椅子の両者が距離を縮めながら適応の幅を広めて,seating systemと呼ぶのに相応しくなってきている.
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