特集 リハビリテーション医療の問題点
患者とその家族への啓蒙
武智 秀夫
1
1吉備高原医療リハビリテーションセンター
pp.609
発行日 1988年8月10日
Published Date 1988/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552105885
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私の勤務する吉備高原医療リハビリテーションセンターはリハビリテーションの流れの中で医学的リハビリテーションを受けもつ場である.昨年6月に業務を始めてから多くの障害者が入院を希望して来られる.これらの障害者や家族と丹念に話し合ってみて気づいたことがある.それは障害者がこの先どのような生活を送るようになるかという確とした見通しをもっていない場合がずい分多いということである.
勿論,入院すればケース会議があり,医師を中心にセラピスト,看護婦,MSW,心理判定員が障害を正しく評価し,何をすべきかが論議され,ゴールが設定される.そして全てが円滑に進んでゆく.この入院期間中障害老本人も家族も非常に調子が良い,しかし設定したゴールに到達し,退院の話でもはじめると色々な問題がでてくる.
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