Japanese
English
紹介
形状記憶合金の上肢装具への応用
Application of Shape Memory Alloys to Hand-Splints.
高見 正利
1
,
杉山 五久夫
1
,
福井 圀彦
1
,
斎藤 茂喜
1
,
斎藤 英彦
1
,
高橋 富士男
2
,
望月 秀郎
2
Masatoshi Takami
1
,
Ikuo Sugiyama
1
,
Kunihiko Fukui
1
,
Shigeki Saito
1
,
Hidehiko Saito
1
,
Fujio Takahashi
2
,
Hideo Mochizuki
2
1鹿教湯総合リハビリテーション研究所
2鹿教湯病院
1Department of Medical Engineering, Kakeyu Rehabilitation Research Institute.
2Department of Occupational Therapy, Kakeyu Hospital.
キーワード:
形状記憶合金
,
上肢装具
Keyword:
形状記憶合金
,
上肢装具
pp.475-481
発行日 1988年6月10日
Published Date 1988/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552105842
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まえがき
形状記憶合金は変形後,加熱により元の形状に回復する特殊な機能を有する.新素材の一つであるこの合金は温度センサであり,動力源でもあり,ある温度以上では弾性材としての性質をあわせもつ機能材料である.
形状記憶効果は1949年,KurdjumovがCu-Al-Ni合金で1),1951年にはRead2)らがAu-Cd合金で発見したとされている.続いて1964年には米国の海軍兵器研究所でNi-Ti合金に見いだされた2,3).1970年には清水,大塚らがこれら合金の性質を調べて形状記憶の発生機構を解明2,3)し,1980年代に入って実用化研究が本格化した3).多くは産業用としてであるが医療でも屈伸訓練用手袋,脊椎側彎症の矯正や歯列の矯正など,リハビリテーションおよび外科や歯科の各領域で実験的に試みられている1,3,4).
筆者らは形状記憶合金を応用した新しい機能をもつ補装具の開発を進めており5,6),本報告ではこの合金を伸展補助バネとして用いた上肢装具(Static Splint)について述べたい.
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