Japanese
English
特集 骨関節疾患とそのリハビリテーション
はじめに
Introduction.
大井 淑雄
1
Yoshio Ooi
1
1自治医科大学整形外科・リハビリテーションセンター
1Department of Orthopaedic Surgery and Rehabilitation Center, Jichi Medical School.
キーワード:
骨関節疾患
Keyword:
骨関節疾患
pp.345-346
発行日 1988年5月10日
Published Date 1988/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552105818
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- Abstract 文献概要
整形外科固有の筋骨格系疾患のみならず,内科,神経内科そして脳神経外科の領域でも症状の安定化に伴って骨関節の問題が重要な治療目標となることが多い.症状が固定したり慢性期になってから筋肉や骨関節の問題に取組んだのではすでに遅きに失するとして,早期からこの方面に注目を集め,努力を重ねているのがリハビリテーション医学である.
一方整形外科医はその扱う疾患の多くが長期に亘る.慢性化するものもあるために,以前からリハビリテーションや療育に関心を持ち,そのさまざまに工夫された治療法を通して歴史的にも実績をあげてきた.脳性麻痺をはじめとする小児の慢性骨関節疾患,慢性関節リウマチとその類縁疾患,脊椎あるいは脊髄損傷,骨折脱臼の後遺症と関節障害など多数にのぼるものである.一方創傷や手術野の滅菌技術が進み,手術器械の改良工夫,そして複雑な診断検査法の開発などが今まで不可能に近かった手術を可能にした.そのため最近の手術法の進歩は目ざましいものがある.しかしながらこのことも一因となって整形外科医がともすれば手術の華麗さのみを追求する傾向は否めない.
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