書評
金子芳洋(昭和大学歯学部)編―食べる機能の障害 その考え方とリハビリテーション
北村 由紀子
1
1横浜市立大学病院リハビリテーション科
pp.129
発行日 1988年2月10日
Published Date 1988/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552105772
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この本は第1章摂食機能を理解するための基礎知識.第2章正常摂食機能の発達,第3章心身障害児における摂食機能の異常,第4章摂食機能訓練,第5章まとめ―摂食障害児のリハビリテーションを成功させるために,の5章より成っている.
第1章では,解剖学的な基礎事項を簡明に記してある.第2章では,正常の摂食機能について,正常児の月齢に沿った説明がなされ,体幹・四肢の運動発達でも原始反射が消失し,立ち直り反応や平衡反応が出現してきて,運動発達が成熟していくのと同じく,摂食機能も原始的な探索反射・口唇反射・吸啜反射・咬反射などが消失して,随意的な捕食の機能が発達し,離乳期については,前期・中期・後期とそれぞれの発達段階を経て,規則性をもって成熟嚥下が獲得されることが述べられている.
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