Sweet Spot 映画に見るリハビリテーション
「隣る人」―児童養護施設における自身の私的生活時間を重ねる思想実践
二通 諭
1
1札幌学院大学人文学部人間科学科
pp.1463
発行日 2012年11月10日
Published Date 2012/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552105742
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「隣る人」(監督/刀川和也)は,チラシの文言をそのまま用いるなら,「親と暮らせない子どもたちと,隣り合う保育士たち.そして,子どもとふたたび暮らすことを願う親.ある児童養護施設の日常を追う8年間のドキュメンタリー」である.
本作には,ナレーションや字幕による説明がない.観客は,被写体になっている大人や子どもたちから発せられる言葉や表情,行動から事態を読み取り,解釈し,そのうえで自分流の物語を構築することになる.
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