Japanese
English
調査
脳梗塞におけるrt-PA静注療法の実態調査―日本リハビリテーション医学会患者データベースの分析
Factual investigation of rt-PA intravenous therapy in cerebral infarction: An analysis using the Japanese Association of Rehabilitation Medicine Patient Database.
曽川 裕一郎
1
Yuichiro Sogawa
1
1新潟県立リウマチセンターリハビリテーション科
1Department of Rehabilitation Medicine, Niigata Rheumatic Center
キーワード:
脳梗塞
,
遺伝子組み換え型組織プラスミノーゲンアクチベーター
,
データベース
Keyword:
脳梗塞
,
遺伝子組み換え型組織プラスミノーゲンアクチベーター
,
データベース
pp.1453-1458
発行日 2012年11月10日
Published Date 2012/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552105737
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要旨:〔目的〕「日本リハビリテーション医学会患者データベース」(以下,リハビリテーションデータベース)学術調査研究事業として,リハビリテーション診療の立場からrt-PA静注療法の実態を明らかにすることを目的にデータ分析を実施した.〔対象・方法〕リハビリテーションデータベースで集計された急性期2,749例,回復期1,209例の脳梗塞患者を対象とし,rt-PA治療とリハビリテーション効果との関連について分析を行った.〔結果〕急性期症例では,rt-PA治療群が非治療群に比較しNIHSS,mRS,FIM改善度のいずれにおいても有意な改善が認められた.一方,回復期症例でも治療群においてNIHSSで有意な改善が認められたが,mRS,FIM改善度では有意差は認められなかった.急性期症例においては,機能障害改善,活動制限改善度ともrt-PA治療群において有意な改善が認められ,その有効性が再確認された.さらに治療群では回復期入院以降も身体機能については改善の可能性があるという結果が得られた.〔結語〕rt-PA治療によって軽減された機能障害をさらに効率よく改善させるためには,脳卒中急性期リハビリテーションの充実が不可欠であると考えられる.
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