Japanese
English
特集 慢性関節リウマチとその周辺
慢性関節リウマチの治療と現在における考え方
Current Topics of Rheumatoid Arthritis.
御巫 清允
1
,
西岡 久寿樹
1
Kiyomitsu Mikanagi
1
,
Kusuki Nishioka
1
1東京女子医科大学リウマチ・痛風センター
1Institute of Rheumatology, Tokyo Women's Medical College.
キーワード:
慢性関節リウマチ
,
関節液細胞
Keyword:
慢性関節リウマチ
,
関節液細胞
pp.403-405
発行日 1986年6月10日
Published Date 1986/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552105605
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
Ⅰ.慢性関節リウマチをどう考えるか
慢性関節リウマチ(以下RAと異す)の病態の解析は,ここ一年未満の間に細胞工学の様々な手法を用いる事により,おおきな研究の進展をみせている.
慢性関節リウマチの病態はこれまで一種のカオスの状態であったといっても過言ではない.第一の原因としては,RAという疾患の多様性である.自己免疫異常を背景とする典型的なRAから主としてプロテオグリカンの代謝や変性などの代謝異常に伴なう変性関節症に伴なう要素の強いRA,さらには,ライター病に代表されるような,微生物の感染と密接に関連を有すると考えられるリウマチ性疾患まで,基礎の病態が実に裾野が広いからである.ここでは,一応,自己免疫的な色彩の強いRAの病態がどのように解明されつつあるのか,また,そういった病態にもとづいてどのような治療計画がなされねばならないかについて述べてみたい.
Copyright © 1986, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.