書評
ソフィー・レビット(Sophie Levitt)編 小野啓郎 監修(中田靖子・他 監訳)―障害児のための発達療法
野島 元雄
1
1愛媛大学医学部整形外科
pp.919
発行日 1985年12月10日
Published Date 1985/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552105499
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この本を一読して感ずることは,各執筆者が身近かなケースを対象に,汗を流された経験にもとづいて,親切にわかりやすく記述されていて,執筆者の殆んどが,セラピストの方々であり,医師の論文がデーター中心に流れる点を排し,自己の体験を,横との連繋―病態,心理,精神面,コミュニケーション機能,教育(療育)面など横のつながり―を巧みに関連づけ,関与するパラ(否コ―)メディカルスタッフ,両親との共同作業を含めて,連鎖的体系のもとで対処しようという面が強調され,私にとっても記銘される読後感を与えてくれる.
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