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編集後記
横山 巖
pp.584
発行日 1984年7月10日
Published Date 1984/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552105215
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本誌創刊以来の編集顧問であった水野祥太郎先生の訃は先月号の編集後記で既に報じたが,今月号には砂原先生が専門領域を異にする同世代の友人としての弔辞を,川村氏が門下生としての弔辞を寄せられた.夫々の御立場での哀惜の想いが,読む者の心にせつせつと伝わってくる.謹んで水野先生の御冥福を祈る次第である.
今月の特集は「物理療法」である.リハビリテーション医学は本来,物理療法学の基礎の上に発展したのである.アメリカのリハビリテーション医学会の名称の変遷を辿ればそれは一目瞭然であり,現在のAmerican Congress of Rehabilitation Medicineは,1925年から1945年までの間は,American Congress of Physical Therapyと称していたのであった.しかし,物理療法は医学の他の領域の進歩に比していささかとり残された感があり,今ではリハ医学の中で脇役的存在であるといえよう.だが脇役なりにこの際,物理療法の見直しをすることは意義あることであろう.
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