書評
―H. Hecaen, G. Lantéri-Laura 著 浜中淑彦・大東祥孝 共訳―大脳局在論の成立と展開
笹沼 澄子
1
1東京都老人総合研究所
pp.905
発行日 1983年11月10日
Published Date 1983/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552105065
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本書はH. HecaenとG. Lanteri-LauraによるEvolution des connaissances et des doctrines sur les localisations cerebrales(1977)の全訳である.大脳局在論は,リハビリテーションの諸領域においても最近しだいに関心を集めつつある神経心理学の中心的なテーマの1つであり,その起源と発展の経緯を描いた本書が訳出されたことの意義は極めて大きいといえよう.
著者の一人であるHecaen教授は,今世紀における神経心理学の先導的役割を担ってこられた研究者の一人であり,示唆に富む重要な研究論文ならびに著書を多数発表されてきた.はからずも,本年6月8日,突如他界されたことは返す返すも残念なことであり,いまさらのごとくこの先達の足跡の偉大さを痛感するのである.
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