追悼
水野祥太郎先生を悼む
川村 次郎
1
1大阪労災病院リハビリテーション診療科
pp.577
発行日 1984年7月10日
Published Date 1984/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552105213
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水野祥太郎先生は心筋梗塞に急性肺炎を併発され5月10日未明,川崎医大附属病院において死去された.この数年間は前立腺と白内障の手術,心筋梗塞などのためよく入院されていたが,その間にも医学概論,海外技術援助など多方面の活動を続けられ,著書も着々とまとめていかれた.最後の著書になった「ヒトの足―この謎にみちたもの」は死去の日に上梓され,葬儀のさい参列者に配られた.
先生に最初にお目にかかったのは私が大阪市立大学医学部に入学し,育英会奨学金の面接のときであった.この頃の先生は40歳代の張り切った整形外科教授として,教室員を叱咤されながら当時の難病である脊椎カリエスや,ポリオに早朝から深夜までメスを振るわれ,脊髄損傷の歩行や尿路管理に取り組んでおられた.
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