Japanese
English
特集 リハビリテーションとスポーツ
リハビリテーションとスポーツ医学
Rehabilitation and Athletic Injuries.
中嶋 寛之
1
Hiroyuki Nakajima
1
1東京大学教養学部体育科
1Department of Health and Physical Education, College of General Education, University of Tokyo.
キーワード:
アスレティックリハビリテーション
,
スポーツ外傷
Keyword:
アスレティックリハビリテーション
,
スポーツ外傷
pp.345-350
発行日 1983年5月10日
Published Date 1983/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552104945
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はじめに
近年スポーツは益々盛んとなり,スポーツ人口も一昔前の競技選手中心の時代とうって変り,ジョガー・ママさんバレー・女性のテニスプレイヤーまた子供のスポーツクラブ員などその層が広がりつつある.
このように一般市民がスポーツを楽しみ,健康維持と体力増強に努めることは医学的にも好ましいことではあるが,スポーツ人口の増加とともにスポーツによる事故もまぬがれないのが現状である.
したがって外傷が生じたらできるだけ早い時期,障害を訴えたらできるだけ軽い時期に適切な治療を施し,復帰までの期間を短縮することが望ましく,それにはリハビリテーションが欠かせないものとなる.
一般にリハビリテーション医学の分野では残存機能を生かす,あるいはひき出すことにより日常生活を全うさせるように努力される.
しかしスポーツの分野では日常生活はもとより,そのスポーツに必要な極限までの体力が要求され,なおかつ試合に間に合わせるなど体力的にも期間的にもより難かしい問題が含まれてくる.
すなわち外傷・障害後,日常生活に復帰するまでのいわゆるmedical rehabilitationと,スポーツに復帰するまでのathletic rehabilitationという二段階のものを考えなければならない.
これらの効果をあげるためには初期治療としての救急処置,テーピングの技術,トレーニングの知識などは不可欠のものである.
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