Japanese
English
調査
失明者更生施設における糖尿病患者の現状
Current Status of Diabetic Clients in Rehabilitaiton Agencies for the Blind.
清水 学
1
,
関口 誠
1
,
藤田 順子
1
Osamu Shimizu
1
,
Makoto Sekiguchi
1
,
Junko Fujita
1
1全国ベーチェット協会,江南リハビリテーションセンター
1Konan Rehabilitation Center, Japan Association for Behcet's Disease.
キーワード:
リハビリテーション
,
糖尿病
Keyword:
リハビリテーション
,
糖尿病
pp.287-289
発行日 1983年4月10日
Published Date 1983/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552104932
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まえがき
近年糖尿病患者は増加の傾向にあり,網膜症による視覚障害者の失明者更生施設入所の希望も増えている2).
糖尿病視覚障害者は退院後も病気のコントロールを良好に保つため,定期的な通院と血糖尿糖検査,食事および運動に対する配慮を継続しなければならないが,視覚障害の進行に伴い移動や種々の日常生活技術に困難が生じ,患者自身による病気のコントロールは難しくなる.本病視覚障害者にとって失明によって喪失した諸機能1)を速やかに回復し,新しい自己管理方法を習得することは,その後の社会あるいは職業復帰に不可欠である.
一方既存の失明者更生施設はそのほとんどが(14施設中11)あんま,はりおよびきゅうを教える職業訓練を中心とし,健康な視覚障害者の入所を原則としている.ここでは集団訓練が行われ,本病視覚障害者の医療的ニードに個別に対処することは困難な状況である.今後糖尿病をはじめ全身病による視覚障害者の受け入れおよびこれら視覚障害者のニードにどのように対応してゆくべきか検討される必要がある.今回はそのような方向への第一歩として,失明者更生施設における糖尿病視覚障害者の現状を把握するため,調査を行ったので報告する.
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