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特集 国際障害者年
完全参加・平等・Rehabilitation―国際リハビリテーション交流セミナー基調演説
Full Participation, Equality and Rehabilitation.
砂原 茂一
1,2
Shigeichi Sunahara
1,2
1国立療養所東京病院
2社会医学技術学院
1Tokyo National Chest Hospital
2School of Technology in Social Medicine.
キーワード:
自尊心
,
生きがい
,
自立
Keyword:
自尊心
,
生きがい
,
自立
pp.925-929
発行日 1981年12月10日
Published Date 1981/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552104655
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Ⅰ.完全参加
国際障害者年のモットーは周知のように完全参加と平等とである.実は最初は完全参加だけであったが,あとから平等が加えられたのである.
なぜ参加がもっとも重要な目標として取り上げられたのか.おそらくそれは障害問題の究極の理想と考えられたからであろう.今日までの障害者の歴史は排除,拒否の歴史であり,それへの反抗,挑戦の歴史であったが,今日なお完全参加の理想からは遠いのである.いまだに依然として,しばしば恩着せがましい形で,また多かれ少なかれの条件づきで障害者の参加が許されているに過ぎない場合が多いのである.完全―fullというのは一人一人の障害者の社会参加の態様が完全であることと同時に,重度・軽度を問わず,すべての障害者の参加という,2つの意味をもつと思われるが,そのいずれもがきわめて不十分な水準に止まっていることを承認しなくてはならない.
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