Japanese
English
特集 リハビリテーションと臨床心理
リハビリテーションにおける心理学的評価
Psychological Evaluation in Rehabilitation.
三沢 義一
1
Giichi Misawa
1
1筑波大学
1The University of Tsukuba.
キーワード:
心理学的評価
,
知能
Keyword:
心理学的評価
,
知能
pp.509-513
発行日 1980年7月10日
Published Date 1980/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552104350
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Ⅰ.心理学的評価の意義と役割注)
周知の通り,身体障害者のリハビリテーションにとって,評価は不可欠な作業であるが,心理面にとっても,心理的な指導と並んで,評価は最も重要な業務の1つとなる.
身体障害者は,ともすれば心理的な問題をもちやすい.障害が,直接大脳中枢の損傷に起因する場合はなおさらであるが,そうでなくても,対人関係や,生活上の諸問題などから,ストレスや緊張が強くなりがちである.したがって,一見心理学的な異常徴候が認められない場合においても,患者の心理面を無視して,リハビリテーションを進めることは,大きな誤りであろう.どんな精巧な義手が作られても,それを装着すべき本人の態度が未成熟であったり,義手に対する負の感情的反応を強く表わしている状況では,期待した効果を発揮することができないであろう.こうした例にまつまでもなく,身体障害にはなんらかの心理的反応がつきまとうといってよい.したがって,心理学的評価も,リハビリテーションの全プロセスを通じて,いつでもそれが適用できるよう用意されていなくてはならない.そして評価のフィードバックが必要になる.
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