Japanese
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講座
リハビリテーションにおける治療(12)―車椅子訓練
Rehabilitation Treatment (12): Wheelchair Training.
伊藤 利之
1
,
大川 嗣雄
1
Toshiyuki Ito
1
,
Tsugio Ohkawa
1
1横浜市大病院リハビリテーション科
1Department of Rehabilitation Medicine, Yokohama City University, School of Medicine.
キーワード:
対麻痺
,
片麻痺
Keyword:
対麻痺
,
片麻痺
pp.945-951
発行日 1979年12月10日
Published Date 1979/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552104243
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はじめに
車椅子は,1655年,Stephan Farfler1)によって自力で駆動できるものが考案されて以来,種々の工夫,改良が行われてきた.その結果,1933年,Harry C. Jennings2)によって,現在普及している折りたたみ式車椅子の原形が作られ,下肢障害者の足として,彼らの生活圏の拡大に大きく貢献するようになった.
わが国でも,身体障害者に対する車椅子の給付は著しく増加しつつあり,最近ではデパート,空港などにも車椅子が置かれるようになった.しかし,車椅子は普及したが,その使い方については指導不足の感があり,風雨にさらされているもの,物置に放り込まれているものが少なくない.
確かに日本の家屋環境,道路条件は,車椅子使用者にとって不利な点が多いことは否めないが,うまく使えないという理由で物置に放り込んでしまう例もあり,彼らが坂道や段差などで介助者ともども困っている姿を見るにつけ,車椅子訓練の重要性を痛感せざるをえない.
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