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講座
リハビリテーションにおける治療(3)―バイオフィードバック療法
Rehabilitation Treatment (3): Biofeedback Therapy.
千野 直一
1
Naoichi Chino
1
1慶応義塾大学医学部リハビリテーションセンター
1Rehabilitation Center, Keio University, School of Medicine.
キーワード:
運動療法
,
バイオフィードバック
Keyword:
運動療法
,
バイオフィードバック
pp.227-232
発行日 1979年3月10日
Published Date 1979/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552104127
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はじめに
最近,リハビリテーション(以下,リハビリと略す)医療でバイオフィードバックということばがよく聞かれ,一つのブームとなった感じがする.バイオフィードバックとは文字どおり解釈すると,生体からでた情報が再び生体にもどってくるということである.そして,リハビリ医療での運動療法でも,その原理はすでに古くより用いられており,代表的なものとしてフレンケル体操やいくつかの古典的な筋再教育法などがある1).これらの訓練では,関節の固有受容器や知覚が障害されているときに,四肢の動作を視覚にてとらえ,意図した動作を行ったか否かを確かめながらさらに動作をつづけていくものである.
現在,リハビリ医療に応用されるバイオフィードバック法には,筋収縮を感知する筋電計(EMG)を利用するものや,関節の動きをとらえる角度計,体重圧をとらえる圧力計,頭位の姿位を矯正する平衡感知器など種々の機器が用いられる.今回,リハビリ医療で最も多く利用されているEMGバイオフィードバックを中心に,その臨床応用の概観を述べる.
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