ひと
理屈抜きの愛情でねむの木の子どもたちと共に生きるねむの木学園長 宮城まり子(みやぎ・まりこ)さん
中村 裕
1
1太陽の家
pp.663
発行日 1976年8月10日
Published Date 1976/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552103612
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女優で有名な宮城まり子さんが,昭和35年東宝劇場で,脳生まひの子役をやったのがきっかけとなり,昭和43年4月に遂に静岡県浜岡町の砂丘に肢体不自由児の養護施設を設立,社会福祉法人ねむの木学園の理事長兼園長として特異な運営をし注目されている.
昭和49年オランダの有名な身障者の村ヘッド・ドルプを一緒に見学したのが彼女との出会いであるが,とにかく,身障児のことにこんなに熱心な人をみたことがない.子供のようにむさぼるように,何んでも消化するまで聞かれてたじたじとなる.いつも謙遜されるが,女優の時間外に相当勉強していて,身障児のことに詳しい.われわれ医師といった立場でなく,身障児の気持を直接,感覚的に見事につかみ,理屈抜きの愛情を子供にぶつけてやっておられる.
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