書評
―H.O. Kendall, F.P. Kendall & G.E. Wadsworth: Muscles―Testing and Function, 2nd Edition―寺沢幸一・明石謙共訳:筋力テスト―筋の機能と検査
荻島 秀男
1
1東京都養育院付属病院リハビリテーション部
pp.146
発行日 1976年2月10日
Published Date 1976/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552103484
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本書の第1版は1961年に出版され,第2版は1971年に全く新しい感覚でかなりの部分が追加・改訂され出版されたものである.
第2版の特長は著者にGladys E.Wadsworth博士が加わったことである.彼女は理学療法士としてスタートした方であるが,解剖に興味を持ち,解剖学教室に入局,その後Longのもとで徴小ワイヤー電極を使用した筋電による筋の機能分析に従事し,その後再度解剖学の教室に戻り,現在はメリーランド大学医学部の解剖学助教授として医学生のみならず,理学療法・作業療法における解剖学を教えておられる.彼女の講義は,その経歴に基づき実に興味深いものであり,その中で使われる色々な説明やイラストが今回の第2版に加えられた主な部分となっているようである.評者も10数年前,彼女と2年間共に勉強したことがあるが,解剖学者としての彼女の知識欲,バイタリティーには全く頭がさがった想い出が強い.
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