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Kendall: Muscles Testing & Function
荻島 秀男
1
1東京都養育院付属病院東京都老人総合研究所
pp.842
発行日 1973年8月10日
Published Date 1973/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552102997
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リハビリテーション医学に興味を覚える人が誰しも1度は目を通すのがDaniel,William,Worthingtanによる徒手筋力テスト法であるが,それと併用して是非目を通して戴きたいのがこの書である.TitleにはっきりとTestingとFunctionとうたわれているように,筋の機能の説明に相当のページが使われているのが特徴で,特にこの改訂版ではPTで現在医学部解剖助教授のGladys Wadsworth女史が加わりほとんど彼女一人で加筆をしている.最近はPT,OTでこのように基礎面で生きる人々が出てきた事はリハビリテーション医学の将来にとって嬉しい事である.Wadsworth女史は筆者とは長年の知己であり彼女がPhDの論文を仕上げるのにLong博士のもとで努力をして居られた時,共にいろいろとやりあった想い出がある.
本は大きく7章にわかれ,
1.徒手筋力テストの原理
2.関節の動きと関節のposition
3.神経および筋
4.上肢と肩の筋
5.下肢の筋
6.体幹筋
7.顔面,眼,頸および呼吸筋
である,Wadsworth女史が7章を除いて,他全部の章を初版に加筆しているとの事である.本の特徴はそれだけに各所にみられ,Body mechanism examination chartは普通姿勢を簡単な表現で終らせるわれわれにとって反省の材料となるし,体幹の面についての説明が豊富である.
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