印象記
第12回日本リハビリテーション医学会総会
山田 憲吾
1
,
高橋 勇
2
,
大川 嗣雄
3
,
大井 淑雄
4
,
明石 譲
5
,
上田 敏
6
,
永江 和久
7
1徳島大学整形外科
2独協医科大学リハビリテーション科
3横浜市大病院リハビリテーション科
4自治医科大学整形外科
5川崎医科大学リハビリテーション科
6東大病院リハビリテーション部
7九州歯科大学内科
pp.857-860
発行日 1975年10月10日
Published Date 1975/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552103422
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全体としての印象
5月28日と29日はすがすがしいさつき晴れの好天に恵まれていた.この期に第12回日本リハビリテーション医学会が柏木会長主催の下に神戸市の文化ホールを中心に華かに開かれた.
今回は格調の高い115題にも及ぶ一般演題と3題の映画プログラムのほか,主題としては,シンポジウムとして「Spasticityの基礎,評価,治療について」と「切断者のリハビリテーションの現状と将来」が,総合討議としては「ADL評価とその周辺」と「脳血管障害におけるリハビリテーションの効果」が,セミナーとしては「リハビリテーションの処方について」と「失行症,失認症とそのリハビリテーション」が,特別講演としてはSidney Fishman博上の「義肢装具の教育における世界的動向」が行われたが,このいずれも現下の適切かつ重要な課題であり,名司会者の下に最高の権威から貴重な発表を聞くことができたことはすばらしいことであった.このことはもっぱら会長の人徳と力量に負うものと推察され,深く敬意を表する次第である.この上,新しい試みとして科学展示も行われ,学会規摸としては正に空前のものであり,1000名を越える参会者を得て会場は活気に満ちていた.しかも,運営の実際面を担当された神戸大教室員の親切は5つの会場の隅々にまで行きわたり,この上もなく和かな雰囲気を作っていた.
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