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編集後記
荻島 秀男
pp.427
発行日 1975年5月10日
Published Date 1975/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552103344
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重症心身障害者(児)のリハビリテーションには世界各国,いろいろと悩みを持っている.はたして先天的に運命づけられたものを対象にリハビリテーションという言葉を使うべきなのか,リハビリテーション的アプローチの面をとりあげてリハビリテーションと総称するのか論議をよんでいる,今月号ではその現状,考え方,今後の方向などが座談会,各論文で検討,討議されている.なるほどと思って考えさせられる材料は多々あり,それをどのように解決して行くかは,やはり国の方針がもっと明確にならなくてはどうしようもない現状が各所で指摘されている.たんに個人やある種の団体の善意や努力(職員も含めて)のみによりこれらの施設が支えられることには限度がある事が明白で,量,質ともに改善,改革が必要な時期に来ている.
現場での経験を訴える佐藤論文には感激を覚えた.また重症児を持たれた親の御感想にも胸をうたれる.
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