Japanese
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講座
疼痛性疾患の心身医学とリハビリテーション(2)―主として慢性腰背痛と頸椎捻挫後遺症について
Psychosomatic Medicine and Rehabilitation in the Painful Diseases: especially in the Patients with Chronic Back Pain and Sequelae of Cervical Sprain.
高口 真一郎
1
,
黒住 孝志
1
,
宮本 裕
1
,
原 靖隆
1
,
市村 文男
1
Shinichiro Takaguchi
1
,
Takashi Kurozumi
1
,
Yutaka Miyamoto
1
,
Yasutaka Hara
1
,
Fumio Ichimura
1
1香川労災病院整形外科
1From the Division of Orthopaedic Surgery, Kagawa Labour Accident Hospital.
キーワード:
非根性腰痛におけるnon-organic factor
,
心理社会的要因の濃厚な腰背痛などの積極的診断ならびに心身医学的取扱い
,
心身症のリハ
Keyword:
非根性腰痛におけるnon-organic factor
,
心理社会的要因の濃厚な腰背痛などの積極的診断ならびに心身医学的取扱い
,
心身症のリハ
pp.495-501
発行日 1974年6月10日
Published Date 1974/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552103160
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Ⅱ.腰背痛における心身医学的考察(“心身症のリハ”を含む)
1.非根性腰痛患者のnon-organic factorに関する予備的調査より
私は昭和42年,腰痛を主訴として来院した患者のうち,明らかに症候性のものと根性症状を有するものを除外した,腰痛患者64名を対象として,その治療成績を“器質的なもの以外の因子”や“緩和精神安定剤の効果”などについて検討し,次のような結果を得た.なお患者は緩和精神安定剤Chlordiazepoxide,Diazepamを含む内服薬,注射,理学療法などで治療せられ,その効果は疼痛がまったくまたはほとんど消失せるものを著効,少しでも改善せるものを有効,不変または悪化を無効として判定した.
全患者64名の治療成績は著効24名(37.5%),有効30名(46.9%)および無効10名(15.6%)であり,また,副作用は緩和精神安定剤投与群でねむけ1名,同非投与群で胃腸障害2名であった.なお本調査の回答率は91名中64名(70.3%)であった.
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