Japanese
English
調査
脳卒中後嚥下障害のリハビリテーション―水飲みテストだけで評価し,起立訓練により改善
Rehabilitation of post-stroke dysphagia: Evaluation by water swallowing test alone, and stand-up exercise effective.
三好 正堂
1
,
迎 美和子
1
,
徳王 ちづ子
1
,
新宮 浩
1
,
野田 昌作
1
,
三好 安
1
,
大里 隆
1
,
上田 麻紀
1
,
三好 恵
1
Seido Miyoshi
1
,
Miwako Mukae
1
,
Chizuko Tokuou
1
,
Hiroshi Singu
1
,
Shosaku Noda
1
,
Yasushi Miyoshi
1
,
Takashi Ohsato
1
,
Maki Ueda
1
,
Kay Miyoshi
1
1浅木病院
1Asagi Hospital
キーワード:
脳卒中後嚥下障害
,
水飲みテスト
,
起立訓練
,
治療成績
Keyword:
脳卒中後嚥下障害
,
水飲みテスト
,
起立訓練
,
治療成績
pp.1021-1028
発行日 2012年7月10日
Published Date 2012/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552102600
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要旨:われわれは,脳卒中後嚥下障害に対し,経口摂取開始を「水飲みテスト」で判断し,訓練として「いわゆる嚥下訓練」でなく,起立訓練を中心に運動能力と体力の回復を主に行ってきた.これは脳卒中学会ガイドラインとかなり異なる方法なので,治療成績を調査した.対象は,発病から平均36.1日経過した亜急性期および慢性期脳卒中730例で,平均年齢70.7歳である.嚥下障害は261例(35.8%)にあり,経鼻経管栄養76例,胃瘻12例であった.治療は,嚥下困難食は他の報告と同じであったが,訓練として「いわゆる嚥下訓練」を行わず,起立訓練を1日300~500回行った.平均58.7日の入院で,3食経口摂取を回復したのは,経鼻経管53/76(70%),胃瘻7/12(58%)で,これは過去の報告より高率であった.回復しなかった例は,全例ADLが著しく低く,高率に意識障害と重度認知症がみられた.脳卒中後嚥下障害の治療として,運動能力と体力の回復を目的にした起立・着席訓練がより有効である可能性が示唆された.
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