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増大特集 リハビリテーションQ&A
Ⅲ 脊髄損傷,その他の脊髄疾患
22.脊髄損傷に伴う神経因性膀胱
Neurogenic bladder of patinents with spinal cord injuy.
田中 克幸
1
Katsuyuki Tanaka
1
1神奈川リハビリテーション病院泌尿器科
1Department of Urology, Kanagawa Rihabilitation Hospital
キーワード:
脊髄損傷
,
神経因性膀胱
,
排尿管理
Keyword:
脊髄損傷
,
神経因性膀胱
,
排尿管理
pp.557-559
発行日 2012年5月10日
Published Date 2012/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552102494
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Q1 回復期における排尿管理のスケジュールは?
間欠導尿の開始は早いほどよい(ただし自己導尿の習得が見込めない症例については,Q4参照のこと).脊髄損傷急性期の排尿は,一般には尿道留置カテーテルによって行われる.しかし留置カテーテルをおけば,全症例で1週間以内に尿路に細菌が侵入してしまう.また,脊髄損傷急性期ではカテーテルによる尿道内損傷も起きやすく,その結果として急性前立腺炎などの合併症が起きやすい.さらには,急性期の尿道カテーテル留置期間が長いほど,回復期に膀胱結石が発見される頻度が高くなる.このような理由から,できるだけ早く留置カテーテルを抜去し,間欠導尿法に切り替えるほうがよい.
間欠導尿が開始できる時期は,多発外傷や損傷レベルなどの患者の身体的要件や,医療施設の習熟度やマンパワーによって左右される.一般的には,急性期の治療が終了し,リハビリテーションに専念できる時期になったら,患者や家族に間欠導尿についての情報提供を行い,飲水コントロールを開始しつつ,介助者による間欠導尿を開始することが多い.
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