Japanese
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増大特集 リハビリテーションQ&A
Ⅱ 脳卒中,その他の脳疾患
13.脳卒中患者に対するCI療法
Constraint-induced movement therapy in stroke patients.
内山 侑紀
1
,
道免 和久
2
Yuki Uchiyama
1
,
Kazuhisa Domen
2
1兵庫医科大学ささやま医療センター
2兵庫医科大学リハビリテーション部
1Sasayama Medical Center, Hyogo College of Medicine
2Department of Rehabilitation Medicine, Hyogo College of Medicine
キーワード:
脳卒中
,
上肢機能
,
片麻痺
Keyword:
脳卒中
,
上肢機能
,
片麻痺
pp.504-509
発行日 2012年5月10日
Published Date 2012/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552102482
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Q1 CI療法とは?
CI療法(constraint-induced movement therapy)1)は脳卒中片麻痺患者の上肢機能障害に対するリハビリテーション治療の一つで,非麻痺側上肢をミトンやスリングなどで拘束し,麻痺側上肢を短期集中的に強制使用することで機能改善させる治療法である.
1980年Taub2)は,求心遮断したサルは健側肢による代償的な運動が主体となり,麻痺肢を使わなくなることを報告した.実際には運動麻痺がないにもかかわらず,麻痺肢を使わなくなることを,運動を抑制するように条件づけられた学習のためと考え,これを学習性不使用(learned non-use)と呼んだ.そしてさらに,健側肢を1~2週間拘束し続けると麻痺肢の機能が改善することを示し,これがCI療法の基礎研究となった.1981年にOstendorfら3)が最初の臨床応用を報告し,その後Wolfら4)により片麻痺の上肢機能訓練として臨床研究が進んだ.その結果,現在欧米の多くの施設で脳損傷による片麻痺患者の上肢機能障害に対する治療法として取り入れられている.
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