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現 状
2010年度診療報酬改定は10年ぶりのプラス改定(+1.55%)となり,リハビリテーション関連の診療報酬もその恩恵を受けたところが多い.心臓リハビリテーションについてみると,「心大血管疾患リハビリテーション料」届出医療機関数は改定後の2010年6月時点で566医療機関であった(図1).改定前の3月には495医療機関であったので,71医療機関の増加である.施設基準別にみると施設Ⅰが470医療機関,施設Ⅱが96医療機関であった.また病院と診療所別にみると,病院が537医療機関,診療所が29医療機関であった(図2).都道府県別では,一番多いのが福岡県(56)で,続いて大阪府(44),北海道(39),東京都(36),神奈川県(32)の順であった.島根県には届出医療機関はなく,少ない順に岩手県,山梨県,鳥取県(ともに2医療機関)であった.各県ごとに人口が異なるため,対人口10万人比でみると,福岡県が一番多く,大分県,香川県,熊本県,石川県の順であった(図3).反対に少ないほうは島根県,新潟県,岩手県,静岡県,奈良県,三重県の順であった.人口比でみた場合,九州,四国に多い傾向がみられた.
一方医療費は,2010年度医療費が36.6兆円と前年度に比べ,1.37兆円(3.9%)増加していた.そのうち「リハビリテーション」については,1日当たり点数は「入院」で全点数の4.1%で,昨年度3.5%から大幅に増加しており,24.5%の増加であった.「入院外」は1.0%で,前年度と比べ11.2%増加していた.毎年6月審査分の診療報酬明細書のデータを抽出した「社会医療診療行為別調査」1)から各疾患群別リハビリテーションを抽出して,前年度の点数と比較すると,心大血管疾患リハビリテーションは21,210,079点から42,953,928点となり2倍となっていた(図4).ちなみに脳血管疾患等リハビリテーションは26%,運動器リハビリテーションは14%,呼吸器リハビリテーションは39%の増点であった.回数としては2009年度99,865回から2010年度189,409回へとなり90%の増加であった.
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