Japanese
English
調査
城郭観光におけるバリアフリーに関する研究
Research on barrier-free in sightseeing Japanese castle.
日野 晃宏
1
,
本庄 由佳
2
,
大田尾 浩
3
,
山野 薫
4
,
弓岡 光徳
4
Akihiro Hino
1
,
Yuka Honjo
2
,
Hiroshi Otao
3
,
Kaoru Yamano
4
,
Mitsunori Yumioka
4
1姫路愛和病院リハビリテーション科
2國富胃腸病院リハビリテーション科
3県立広島大学保健福祉学部理学療法学科
4姫路獨協大学医療保健学部理学療法学科
1Department of Rehabilitation, Himeji-aiwa Hospital
2Department of Rehabilitation, Kunitomi-ichou Hospital
3Department of Physical Therapy, Faculty of Health and Welfare, Prefectural University Hiroshima
4Department of Physical Therapy, Faculty of Health Care Science, Himeji Dokkyo University
キーワード:
バリアフリー
,
城郭
,
観光
Keyword:
バリアフリー
,
城郭
,
観光
pp.1095-1101
発行日 2011年11月10日
Published Date 2011/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552102275
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要旨:今日,観光分野においてもバリアフリーの重要性が考慮され,「バリアフリー観光」という言葉が使われ始めている.本研究では,世界文化遺産や文化財の代表として姫路城,大阪城,彦根城の3つの城郭を対象とし,バリアの多さを評価した.採点項目は段差,傾斜,通路幅,手すり,トイレの5項目とし,0~3点の4段階でチェックシートを作成した.車いすを用いて実地調査を行い,現状を把握,問題点の抽出を行った.結果は,大阪城が最もバリアが少なく,姫路城,彦根城では多くのバリアが存在した.バリアの多くは段差と傾斜であった.歴史的価値を損なわず,文化財保護法に従い,バリアフリー観光を実現するには,建築学的な工夫とマンパワーによる援助などが有効ではないかと考えた.国宝で初の仮設スロープを設置した善光寺,マンパワーでの援助を実践している金毘羅宮を参考にして環境整備を行えば,高齢者や障害者が城郭で観光をすることが可能となる.
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