Japanese
English
紹介
肩の夜間痛用サポーターの臨床応用と効果
Clinical application and the effect of a shoulder supporter for night pain.
神谷 琴美
1
,
太田 進
2
,
神谷 猛
1
,
森嶋 直人
1
,
八木 了
1
,
太田 秀樹
3
Kotomi Kamiya
1
,
Susumu Ota
2
,
Takeshi Kamiya
1
,
Naohito Morishima
1
,
Ryo Yagi
1
,
Hideki Ota
3
1豊橋市民病院リハビリテーションセンター
2名古屋大学医学部保健学科理学療法学専攻
3(株)松本義肢製作所
1Rehabilitation Center, Toyohashi Municipal Hospital
2Department of Physical Therapy, School of Health Sciences, Nagoya University
3Matsumoto Prosthetics & Orthotics Manufacturing Co Ltd
キーワード:
肩痛
,
夜間痛
,
サポーター
Keyword:
肩痛
,
夜間痛
,
サポーター
pp.1103-1106
発行日 2011年11月10日
Published Date 2011/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552102277
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はじめに
肩関節周囲炎や関節リウマチ患者が肩の夜間痛を訴えることは多い.肩の夜間痛は痛みの問題だけではなく睡眠障害にもつながるため,患者の大きな心理的・身体的ストレスになっていることがある.臨床上,肩痛で背臥位が苦痛な患者に対し,クッションなどを肩甲骨部の背側の隙間を埋めるように入れるポジショニングを行うと,肩痛が軽減したという経験をすることがしばしばある.そこで,われわれはこれを夜間痛の治療に結びつけることはできないかと考えた.しかし,ポジショニングを自宅で患者が再現することが難しいという問題,睡眠中は寝返りをうつためポジショニングが崩れてしまうという問題があった.われわれはこれらの問題点を解消するために,肩の夜間痛用サポーターを考案し,臨床応用を試みた.その結果,肩の夜間痛用サポーターの使用により夜間覚醒回数は有意に減少した1).
しかし,肩の夜間痛は,就寝時や睡眠中に肩関節周辺または肩甲骨,頸部,上肢までの痛みを生じ,「寝ても何度も目が覚めてしまう」,「一度しか目が覚めないが,その後,眠れない」といった訴えなど,患者によってさまざまである.そこで本研究では,夜間痛の評価として夜間覚醒回数だけではなく,痛みの強さや睡眠時間も評価し,肩の夜間痛用サポーターの効果を検証した.
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