連載 高齢者のさまざまな居宅形態【新連載】
高齢者のさまざまな居住形態
宮島 俊彦
1
1厚生労働省老健局
キーワード:
地域包括ケア(の推進)
,
居住とケアの関係
Keyword:
地域包括ケア(の推進)
,
居住とケアの関係
pp.704-705
発行日 2011年7月10日
Published Date 2011/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552102144
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居場所とケア提供のパターン
住居といった場合には,一般的には持ち家と借家ということになるだろうが,ここでは広く「居住」を「居場所」ということで話を進めたい.というのも,高齢者施策においては,居場所に対する高齢者の権利と高齢者の受けるケアの提供のあり方がどのような関係に立っているかが問題となるからである.現在の高齢者の居場所ごとのこれらの関係を表1に示した.
居場所に対する高齢者の権利は,療養病床などの利用権においてもっとも弱く,持ち家に対する所有権においてもっとも強い.また,同じ利用権のなかでもその権利性は利用契約に応じて異なっている.例えば,療養病床などの医療機関の場合は,病状が回復すれば退院するということが暗黙の前提となっている.
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