Japanese
English
研究と報告
徒手筋力検査における固定と抵抗に関する検討
Investigation of the stabilization and the resistive force in manual muscle testing.
佐々木 誠
1
,
上村 佐知子
1
,
大澤 諭樹彦
1
,
若狭 正彦
1
Makoto Sasaki
1
,
Sachiko Uemura
1
,
Yukihiko Osawa
1
,
Masahiko Wakasa
1
1秋田大学大学院医学系研究科保健学専攻理学療法学講座
1Department of Physical Therapy, Graduate School of Health Sciences, Akita University
キーワード:
徒手筋力検査
,
固定
,
抵抗
Keyword:
徒手筋力検査
,
固定
,
抵抗
pp.369-372
発行日 2010年4月10日
Published Date 2010/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552101750
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要旨:徒手筋力検査における代表的ないくつかの運動に関して,抗重力位での測定において,固定の有無の影響,ならびに抵抗の強弱に配慮する必要性の有無について検討した.健常学生34名の上下肢それぞれの左右68肢を対象に,ハンドダイナモメーターを用い,11運動の筋力を,固定あり,固定なしで測定した.また,指2本で抵抗を加えるとされている肩関節外旋と,手掌で抵抗を加えるとされている肩関節内旋の筋力を測定した.その結果,多くの運動で固定により筋力値は有意に低値であった.肩関節水平内転の筋力値は,固定しない場合よりも固定した場合のほうが有意に高値であった.また,肩関節外旋と肩関節内旋の筋力値は差が認められなかった.固定の有無により,筋力値で,11運動中4運動で10%以上の差を認め,臨床的にも意味のある差であると考えられた.また,指2本で抵抗を加える方法に疑問が残るため,十分な配慮をした徒手筋力検査の実施が大切であると考える.
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