Japanese
English
研究と報告
協調運動障害における手すり高さの検討
The hight of hand rail in ataxic gait.
長谷川 千恵子
1
,
高澤 彰
2
,
中馬 孝容
3
,
生駒 一憲
3
Chieko Hasegawa
1
,
Akira Takazawa
2
,
Takayo Chuma
3
,
Katsunori Ikoma
3
1市立函館病院リハビリテーション科
2医療法人雄心会函館新都市病院リハビリテーション科
3北海道大学病院リハビリテーション科
1Department of Rehabilitation, Hakodate Municipal Hospital
2Department of Rehabilitation, Hakodate Shintoshi Hospital
3Department of Rehabilitation, Hokkaido University Hospital
キーワード:
協調運動障害
,
歩行
,
手すり高さ
Keyword:
協調運動障害
,
歩行
,
手すり高さ
pp.51-55
発行日 2010年1月10日
Published Date 2010/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552101683
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要旨:〔目的〕協調運動障害例の手すり高さについて検討し,考察することである.〔対象・方法〕対象は,男性12名,女性8名(小脳梗塞9名,小脳出血3名,脳幹梗塞1名,脳幹出血4名,脊髄小脳変性症3名;平均年齢62.5±15.1歳)であった.対象者が手すり歩行の際,各高さでの自覚的な歩行しやすさ,歩行スピード,歩数,5ms毎の3次元加速度を測定した.手すりの長さは3.5m,高さは,①大転子,②上前腸骨棘,③上前腸骨棘と腋窩の中点,④腋窩の4種とした.各症例の失調症状はICARSによって評価した.〔結果〕自覚的歩きやすさでは,20名中4名は通常の手すりの高さである①を選択した.残り14名は②~④の高さを選択し,2名は①~③の複数回答であった.②~④の高めを選択した群ではICARS得点が有意に高かった.各歩行時間中の3次元加速度ベクトル合力を加算すると,16名が②~④の高め手すりで最低値となった.〔結語〕協調運動障害が重度である場合,通常位置よりも高い手すりで歩きやすい症例が多い.
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