報告
高齢者が使いやすい手すりの高さ・位置の検討
佐々木 久登
1
,
坪井 章雄
2
,
富樫 誠二
3
,
高木 昭輝
4
,
鳥井 浩司
5
,
山下 望美
6
,
田中 潤
7
Sasaki Hisato
1
1広島鉄道病院
2国立呉病院附属リハビリテーション学院
3広島市立安佐市民病院
4広島大学医学部保健学科
5いずみ整形外科クリニック
6日比野病院
7広島赤十字・原爆病院
pp.53-57
発行日 1999年1月15日
Published Date 1999/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551105229
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はじめに
高齢社会の到来により,高齢者が活動しやすい環境の必要性はますます高まってきた.障害を持った高齢者だけでなく,健康な高齢者であっても屋内の移動や立ち座りなどの活動が困難になることが多い.そのため家屋改造が必要となる.広島県下の家屋改造を行った400名のリフォーム調査1)では,改造内容の大半が手すりの設置であった.林も2)トイレでの手すりの設置が80%以上にのぼっていることを報告している.
しかし,このトイレに設置する手すりの設置基準において,一般障害者を対象とした基準3,4)や高齢者を対象とした基準5-9)にはばらつきがみられる.実際,これらの基準で手すりを設置した場合,使いにくいなどの不都合を生じるケースを幾つか経験してきた.そこで今回,高齢者にとって使いやすい手すりの設置基準を再検討する目的で,65歳以上の150名を対象として使いやすい手すりの設置位置について調査したので報告する.
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